7/18/2011

POTAGER(ポタジェ)のお話19 初夏の実り

(ポタジェのお話は2000年から旧ホームページに書き綴ってきたものを、こちらに転載しています。)
19話目は2002年の初夏に記載したものです。

ジャガイモの収穫&その後の準備


6月中旬、ジャガイモ(品種は、さやか )を収穫しました。
お友達のまっさんに教えて頂いた「葉の頂上部が枯れて来た頃が収穫の適期」を参考に、私の場合、6月15に収穫しました。そ~っと、ジャガイモを傷つけないように掘って行きました。ちょっと小ぶりなジャガイモですが、それでも写真の一番下に見えるイモは私の握りこぶしくらいになっていました。
大きいもの、小さいもの。。。。いろいろですが、一株から約4つ~5つくらいのジャガイモが収穫出来ました。嬉しい~。葉物の収穫と違って、ジャガイモは収穫する日まで収穫物が目に見えなくて、もしジャガイモが膨らんでいなかったらどうしよう。。。ってかなりドキドキしながらの収穫でした。プロのジャガイモ栽培の方、これを読まれたら笑っていらっしゃるかも。。でも、ジャガイモ初心者の私は大満足。。。ちょっと自信がついて、「よし!次に作るときは、もっと大きなイモになるように頑張ろう~」なんて、思っているのでした。「さやか」の花は真っ白でしたが、イモ自体も名前の雰囲気のとおり「色白のお嬢さん」を連想させるようなイモです。形はツルンと丸くて、あまりゴツゴツとはしていないので、料理に使いやすそうなジャガイモです。

さて、どのような料理に使おうかしら?

6月のその他の植物の様子も記します。


6月上旬。トマトは小さな実を付け始めました。他にキュウリ、ナス、ピーマンなどなど、同じように収穫の準備に入っています。


6月中旬。花が散ったスイートブライヤーです。ちょっと見にくいですが、萼の下からは膨らみかけたローズヒップがビッシリと枝についています。赤く熟すのは秋が深まった頃になります。今年はたくさんのローズヒップが収穫できそうです。

マロウをたくさん収穫して乾燥しました。このマロウは「モーリタニア」と言います。マロウのハーブティーは喉の炎症や咳に効果があるということで、今年気管支炎を長く患ってしまった私は、たくさんのドライマロウを作りたくて毎朝マロウの収穫をしました。でも、追いつかないくらいたくさん花をつけたので、嬉しい悲鳴をあげています。

さてさて、ところでジャガイモを収穫した後の土地ですが、この後どうしようか・・考えました。ジャガイモはナス科植物なので、連作は避けたいんです。大きな畑なら、この場所を来年は休ませて上げたいのですけれども、なにしろ小さな菜園兼花壇のポタジェです。土地を有効活用していきたいですし、でも土地を休ませてもあげたいですし・・。
とりあえず今考えていることは、お友達のまっさんに相談したように、ジャガイモ跡地の一部にブロッコリーを植えるということです。ブロッコリーは夏でも種を蒔けるということなので、楽しみにしています。それと、土壌の改良もしたいですし・・。ブロッコリーを植えても空きスペースがあれば、今育苗しているものを植えてみたいと思います。とにかくそれまでに、石灰を混ぜ込んで中和させたら、しばらく土地を寝かせることにしました。

5月くらいから種をポリポットに播いておいたものです。ルバーブ、スイートバジル、エキナセアの芽が出てきました。これをもう少し経ってからジャガイモのあった土地に定植しようと思っています。それ以外の案として、マリーゴールドを植える・・というものもあります。アフリカンマリーゴルド(万寿菊)という背の高いマリーゴールドなのですが、この植物は他のマリーゴールドよりコンパニオンプランツとして、土中のセンチュウ退治に効果を発揮するようです。

毎年思うのですが、このように収穫の後、その土地をどのように計画を立てたら上手くいくのか・・いつも迷ってしまいます。一年草、二年草、多年草や宿根草・・それに、日当たり具合や、乾燥具合など・・気のあうものどおしや、混植を避けたほうが良いものなど・・・。考えながら植え付けるのって、本当に大変だなぁ・・と思います。ポタジェを作ってから3年目になりますが、まだまだ思うとおりにはなりませんね。

~To be continue ~

POTAGER(ポタジェ)のお話18 3年目の春、4月のポタジェ

(ポタジェのお話は2000年から旧ホームページに書き綴ってきたものを、こちらに転載しています。)
18話目は2002年の春に記載したものです。

<混ぜて混ぜて混植の庭>
2002年4月のポタジェです。
チューリップやムスカリが開花し、他たくさんいろんな芽が見え始めました。



<左>前面のほうは寄せ植えの草花です。後方に見えるのは、苗を購入してから3年経ったハボタンです。今年も開花しました。この場所は、この後ペパーミントとローマンカモミールが大きくなってくる場所でもあります。ベルガモット、わすれな草、ムスクマロー、スイトピー、ゴールデンレモンタイムなども伸びてきています。ピーマンの苗も植えてあります。夏が終わって、ミントの勢いが衰える頃、セージ類が開花する場所でもあります。奥のほうには、薔薇、ローズマリー、ギョウジャニンニク、矢車菊などがあります。

<中央左>ポタジェの中央の様子です。フォーカルポイントにと支柱を自分で作ってみました。斑入りのナスタチウムやビオラなどを植栽しました。奥のほうには、ノースポールが見えます。ここは他にはクラリーセージ、オレガノ、レモンバーム、ヒソップなどがあります。そのまた奥にはアーティチョークやジャガイモ、ワイルドストロベリー。レモンバジル、少し日陰を作った場所では、ミツバ、クレソン、セリなどがあります。


<中央右>ポタジェの中央付近の前面の様子です。白いムスカリや、ヒヤシンス、ネモフィラ、ラベンダー、こぼれ種から発芽のジャーマンカモミールなどがある場所です。

<右>ボーダー菜園の様子です。チューリップが咲き始めました。ローマンカモミール、セージ達の芽が伸び始めている場所です。鉢上げして越冬したレモングラスも植え付けました。バラや、チャイブ、コモンマロー、カレープランツ、ルバーブ、スイートバジル、ウォールジャーマンダー、フェンネル、ロケット、ボリジ、ソレルなども芽が出てきました。

<左>ポタジェの入り口横の垣根部分です。芝桜が開花。チューリップも順番に開花。紫のムスカリはそろそろ終わりです。ラムズイヤーもぐんぐん伸びてきました。
<中央>昨年、種を蒔いて育てた二十日大根。収穫しなかったら花が咲きました。二十日大根の花って白い花なんですね。やはりアブラナ科の花の形ですね。
<右>ローズマリーも開花しました。ローズマリーは、白花、青花、斑入りといろいろありますが、この白い花はトスカナブルーという品種です。


<左>ラグラスの穂が出てきました。フワフワして気持ちいいですよ。
<中央>レモンバームも新しい葉が出てきました。
<右>ウォールジャーマンダーです。これも多年草です。越冬して根元から新芽が出てきました。

<左>ゴールデンレモンタイムです。冬は色が冴えませんが、新葉は綺麗な金色です。レモンの香りがします。
<中央>こちらはシルバータイムです。新葉は白っぽい斑入りです。
<右>これはペパーミントの新葉です。ローマンカモミールがある場所に芽を出しました。ミントはカモミールのアブラムシを防ぐので、混植すると良いと聞いていたので一石二鳥でした。


<左>ジャガイモの芽です。品種は「さやか」といいます。全部で8個ほど種芋を植えました。これから楽しみです。
<中央>ボリジです。こぼれ種であちこちから芽が出てきました。
<右>これもボリジです。実はこのボリジは、中央のボリジの親株です。真ん中には蕾があります。ボリジって、園芸書では一年草って書いてありますよね。でも、このボリジは昨年たくさん花を咲かせ、枝分かれもたくさんしました。これは、かなり後から枝分かれして伸びた為、冬になってしまい、花を咲かせず、越冬しました。それが春になって蕾を持ったものです。一年草で、こぼれ種まで落としたのに、その親は枯れずにそのまま、また蕾をつけるなんて・・ビックリしました。

ポタジェを作り始めてから3年経ちました。でも、未だ試行錯誤の混植の庭です。
~To be continue ~

POTAGER(ポタジェ)のお話17 冬の庭

(ポタジェのお話は2000年から、旧ホームページに掲載していたものを、こちらに転載しています。)
※この17番目のお話は、2002年に記載したものです。

<タンポポコーヒーと耐寒植物>
2002年1月の6日朝のポタジェです。雪がうっすらと積もって、これから2月にかけて一段と寒くなります。寒がりな植物は堀り上げて軒下や室内へ移動しました。でも、真冬の雪の下でも頑張って新芽を伸ばしているものもたくさんあります。その生命力の逞しさに惹かれます。

レモングラスとジャスミン
寒さに弱い植物は収穫後鉢上げして室内へ移動

雪の下で新芽を伸ばすワイルドストロベリー。果実も見えます。

(品種によりますが)雪の中でも元気なローズマリー。これは、育てて3年以上経過

サラダバーネット
耐寒力の強さに驚き。冬の貴重なビタミンです。

フェンネル
花が咲き種が出来て根元からまた新芽が!

コモンマロー
元気なコモンマロー。夏にはピンクの花をお茶にします。

その他、ラムズイヤーや、クラリーセージなど新芽が出ています。夏に弱いラベンダーは冬は結構強いですし、ミント類は春に備えての準備をしているようです。春に一斉に大きくなるのを楽しみに待っています。

さて、私は春を待つ間、冬の楽しみの一つとして晩秋に収穫しておいたタンポポの根っこで「タンポポコーヒー」を作ってみました。以前からずっと作ってみたかったのですが、なかなか機会がなかったのですけれども、今年は収穫して作ってみました。

庭の隅に出てきたセイヨウタンポポ。
タンポポというと春の花のイメージですが、秋でも咲いています。春の新芽や花はサラダに、冬になる前の根は来年への準備の為、栄養を蓄えています。この時期のタンポポの根を焙煎してコーヒーを作ります。

収穫したタンポポの根っこ。
大きなものでは直径4cmもありました。丁寧に洗って同じ太さになるように切りました。

その後細かく刻みます。
何故同じ大きさにしたほうが良いのかと言いますと、焙煎したときに小さすぎるものは焦げやすく、大きなものは炒るのに時間がかかるからです。刻んだものはじっくりと乾燥させます。

完全に乾燥の済んだタンポポの根っこです。
湿らないようにビンなどに入れて乾燥剤を入れ、直射日光の当たらない所に保管します。

炒った根っこです。
コーヒーを飲むときに、飲む分量だけを焙煎します。焦げないように慌てずじっくり炒ります。大体私の場合は一人分で、乾燥した根っこ大さじスプーン1杯弱ほどを使用しています。


温めておいたポットへ炒ったタンポポの根っこを入れ、お湯を注ぎます。3~5分抽出します。焙煎した香ばしさとほんのりと甘みのあるタンポポコーヒーの出来上がりです。タンポポコーヒは肝機能や便秘の改善、リウマチの体質改善などなどに効果があるとか言われていますが、コーヒーが苦手な方や妊婦産さんでも安心して飲めるコーヒです。抽出した後の残ったガラはゴミに出さずに、またお庭に埋めてリサイクルさせて春からの植物の栄養源にします。

~To be continue ~ 

POTAGER(ポタジェ)のお話16 ローズヒップの収穫

(ポタジェのお話は2000年から、旧ホームページに掲載していたものを、こちらに転載しています。)
※16番目のこのお話は、2001年に記載したものです。

10月、11月と今年もいろんなハーブの収穫をしてきました。そして12月に入り、私の庭のローズヒップもいよいよ収穫することになりました。昨年の12月に植え付けたスイートブライヤーやハマナスは(一年目ということで開花も少なかったのですが)開花後切り取らずにそのまま残すと実をつけました。それがローズヒップと呼ばれ秋が深まると赤く熟してきます。その熟した実を収穫して乾燥させ、ローズヒップティーとして使います。ロースヒップはビタミンCの爆弾と言われるほどです。これからの季節、風邪予防にも是非ローズヒップティーをお勧めします。

<ローズヒップに適する薔薇>
ローズヒップティーに適する薔薇は、ドッグローズ( Rosa canina )・ハマナス( Rosa rugosa )・スイートブライヤー( Rosa eglanteria )などです。特にドッグローズはローズヒップの代表的な品種です。ところで、これらが何故ローズヒップティーに向いているのかと言いますと、薔薇の中には種があります。その種は周りを細かい毛で被われています。その毛を飲み込むと喉を刺激したり喘息になったりする場合もあるそうですから、なるべく毛の少ない品種が適しているようです。ブライヤーは少々毛があるので、乾燥させてから細かい毛を完全に取り除くのは結構大変みたいです。そこで、私は収穫した時に種と毛を取り除いておき、それから乾燥してみました。あくまでも自己流の方法ですが、参考までにご紹介します。

  
スイートブライヤーとハマナス(八重と一重)

12月1日。収穫前のスイートブライヤー。完全に赤く熟しました。スイートブライヤーは私のお気に入りの野バラです。5月には可愛い薄ピンクの花が咲きます。葉を揉むと青リンゴの香りがします。風や雨の日はブライヤーの側にいると青リンゴのような爽やかな香りが漂います。つるタイプで発育も旺盛でぐんぐん伸びました。垣根に出来そうなくらい伸びます。薔薇は一般的に病害虫に弱いといいますが、野生の薔薇はとても強健です。あまり病気にもなりませんでした。

収穫したローズヒップ。中を割ってみました。手前は種が入っている状態です。種の周りには細かい毛があります。丁度栗の渋皮のような感じです。種と毛は丁寧に取り除きます。さっと水洗いしながら取ると簡単に取り除けました。上の方の実は中身を完全に取り除いたものです。これを乾燥します。この状態から乾燥させずにジャムにすることも出来るみたいです。今年は量が少ないので、来年たくさん出来ると嬉しいのですけれども。

スイートブライヤーの乾燥。カゴにペーパータオルを敷き、その上で乾燥させました。直射日光の当たらない風通しの良いところで完全に乾燥させます。(隣のヒョロヒョロとしたものは、乾燥の終わったコモンタイムです。タイムは少しずつ収穫しては、その日の料理に使います。多い分は乾燥してティーにします。)

<2001年その他の収穫>
 
今年はレモングラスが大株に育ちました。昨年同様、根元10cmほどを残し、上部をざっくりと切って収穫しました。丁寧に水洗いして30本ほどずつの束にまとめて、逆さに吊し半日陰でじっくり乾燥させます。写真のレモングラスは乾燥がほぼ終了したものです。丈1m以上はあります。これを7~8cmくらいずつに切り保存します。レモングラスは切った瞬間に切り口から爽やかなレモンの香りがするので、私は大きめに切っておいてハーブティーや料理に使うときに、それを細かく(2~3cm)くらいに折って使用します。そのほうが最初から細かく切ってしまうより香りが蘇るからです。

 
青い矢車草は今年も咲いたものから少しずつ摘み取っては乾燥しました。(乾燥の様子はポタジェNo10参照)私はこの青い花色が大好きです。乾燥しても遜色がほとんどありません。ティーにしたり、アストリンゼント化粧水として使用できます。

 
ポットマリーゴールドです。今年2年目のポットマリーゴールドは夏まで、枝別れをして花を付けました。一般的に花壇に植えられるマリーゴルドはフレンチマリーゴルドなどのことで、ポットマリーゴールドは日本語では金盞花のことです。目に良い作用があるとか言われていますが、私はもっぱら咳止めとして飲みます。

 
サフランは昨年から育てるようになりました。今年は二十日大根(ラディッシュ)、ミニニンジンと一緒に混植しました。サフランの3本ある真っ赤な雌ずい(雌しべ)を開花した日に摘み取り乾燥させて、サフランライスやパエリヤに入れたり、染料としても使えるのですが、売られているサフランの雌ずいってとっても高価なんですよ。どのように利用しようか検討中なのです。

 
これはアーティチョークの近縁種のカルドンの葉を乾燥させたものです。ティーにしてみると・・・ものすごく苦いです。これだけではとても飲めません。でもその効用って素晴らしいそうです。(ずっと昔は胆石の薬とされていたとか・・。)良薬口に苦し・・とはこの事でしょうか。今年は夏にとても美しい花が咲き、その後種もたくさんとれました。

その他にも、いろんなものが収穫出来たのですが、話が止まりそうもないので、今回はこのへんで・・。
~To be continue ~