5/03/2011

Handmade Soap1



庭で収穫した植物を入れて、石鹸を作りました。石鹸・・・市販の肌に良いと言われているオリーブオイルの石鹸や、マルセイユ石鹸、キャスターオイル石鹸、友人から戴いた手作り石鹸などを使い続けていたところ、お肌のキメが細かくなりツルツル、髪しなやかに♪
あらあら、嬉しい! 石鹸をかえただけなのに良い事尽くめ♪ そうしてふと思いました。市販の石鹸も良いけれど、友人のように自分に合ったオイルを選んで組み合わせ、それに庭のハーブを入れ込んでオリジナルの石鹸を作ることが出来たらいいだろうなぁ・・と。
それから、いろいろな本を読みあさり、油脂の種類とその組み合わせ方、石鹸の硬さや柔らかさ、泡立ち方の違いなど、使用する油が違っただけでも、全然違う感じの石鹸が出来ることに目からうろこ状態・・。庭のハーブを使えればOKだわ・・なんて、最初は軽く始めた石鹸作りですけれど、知らなかった新しいこともいっぱい学べて、石鹸作りにより庭の植物の新しい利用法としての楽しみが増えました。
Hand made Soapのラベルは、石鹸作りに格闘した体験記+石鹸レシピのページとして、記していきたいと思います。



まずは、石鹸作りに関するいろいろな事・・記しておきます。

●石鹸の本について●
石鹸を作ろう!と思い立っても、どうやって作ればいいのか・・全くわからない状態でしたので、まずは友人に一番参考になった本を訊ね、それを読み終えた後、片っ端から石鹸関連本探しをして、図書館や本屋さん、はたまたインターネットを利用して読んでみました。その中から特に気に入っている本をご紹介します。

・The Natural Soap book(ナチュラルソープブック)
Susan Miller Cavitch (スーザン ミラー キャヴィッチ)著
--いろいろな油脂の種類・特徴・色・香りづけについてなど、詳しく書かれています。苛性ソーダの計算方法や、材料の安全面など、丁寧に書かれている本。多くの方々の教科書的な本で、内容は濃いです。(英語本です)

・Soap : Making it, Enjoying it(石鹸:その作り方、愉しみ方)
Ann Bramson(アン・ブラムソン)著
--1972年に発行されてから、10万部以上のロングセラー本だそうです。この本の主な石鹸は「牛脂」を使っている(当時はオリーブオイル自体がかなり高価だったらしいです)ことと、量が非常に多いので、レシピはひょっとして参考にならないかなぁ・・と読み進めてみると、石鹸作りをされていらっしゃる著名な方々がお手本にされているだけのことはあって、石鹸を手作りする時の行程で、参考になることがたくさん書かれています。後半部分には植物油脂中心のものや、香り付けについてなどアレンジ編も充実。面白かったのは、石鹸の歴史が学べること。石鹸のはじまりや、何故人は合成洗剤を使うようになっていったのかなど・・それにはやはりその時代の事情が絡んでいたりして・・・読んでいるだけでも面白いです。(英語本です)



・お風呂の愉しみ
前田京子 著
この本は、日本に手作り石鹸を紹介した第一人者だけのことはあるオススメの本です。レシピ本でもありますが、エッセイ感覚で読めるので、石鹸に興味の無い方が読まれても、次第に石鹸にこだわってみたくなる本です。なによりも著者が身体に良い石鹸とは何なのかを真剣に考えていて、石鹸に対する愛着がひしひしと感じられます。友人に薦められた本です。石鹸本で何を読んだらいい?と聞いたところ、この本を紹介してくださいました。私もオススメします。(日本語本です)

・オリーブ石けん、マルセイユ石けんを作る
前田京子 著
上記「お風呂の愉しみ」の本のテキストブックです。「お風呂の愉しみ」に出てくる石鹸を、きちんと作りたい方に詳しい解説付きで失敗なく作れます。油脂の説明について(少々個人的な好みもありますが)や鹸化率については、ものすごく丁寧に書かれていて油脂を組み合わせる参考になりました。(日本語本です)



●油脂について●
どのような石鹸を作るかの基本はやはり油脂の組み合わせ方です。
石鹸とは簡単にいえば「油脂」+「苛性ソーダ」+「水」だけで作れます。
油脂と言っても、世界中にはいろいろな油脂がありますが、その油脂を組み合わせることで、バラエティー豊かな石鹸が出来ます。(もちろん石鹸に向く油脂と、向かない油脂はあります。)しっとりとした石鹸。さっぱりした石鹸。硬い石鹸、泡立ちの良い石鹸・・。その中でも、私が特に気に入っているのが、マルセイユ配合といわれるもので、現在の定義では「オリーブオイル72%」を使用している石鹸です。残りの28%には、ココナッツオイルや、パーム油などを組みあわせたものが一般的です。どの本を読んでもやはりマルセイユ配合は基本の石鹸のひとつになっているようです。(もっとしっとり、もっとさっぱりさせたい場合に、スイートアーモンドオイルや、アボカドオイル、マカダミアナッツオイルなどを入れたり、オイルの配合を変えてみたり・・と・・肌の調子や季節に合わせて組み合わせていけるのも手作りの楽しみです)

・オリーブオイル・・・ピュアオリーブオイルを使用しました。オリーブオイルにはオレイン酸が豊富に含まれ、天然のグリセリンやスクワランも豊富で保湿力があります。酸化しにくいので、私が好んで使用する油脂です。食用ではエクストラバージンオリーブオイルが良いといわれていますが、石鹸に使用するには、より酸化しにくいピュアオリーブオイルが良いそうです。

・ココナッツオイル・・・オリーブオイル100%で作った石鹸は、とても素晴らしいのですが、溶けやすく泡立ちも弱いので、髪を洗う時の摩擦のことも考えて、泡立ちの良いココナッツオイル(ココヤシ油)を少々配合しました。(泡は持続性が少ないので、すぐに消える性質も・・。)

・パーム油・・・石鹸を硬くするため+泡立ちを持続させるための油です。アブラヤシを絞って出来た油で、精製している白いパーム油と、精製していない赤いパーム油(レッドパーム油)があります。私個人としては、白いパーム油よりも未精製のレッドパーム油(天然カロチンとビタミンEを多く含む)を使用した石鹸が傷の修復や肌荒れに効果もあると云われているので好んで使うようにしています。 



●庭のハーブを入れる●
ハーブの効能については一番の得意分野です(笑)。 なので石鹸作りに用いられるものは全て庭で収穫したものを・・と思っています。なによりも自分がこだわって栽培していますので、自分にとっては一番の安心であり、自分に合うものをチョイスできます。ローズマリー、ポットマリーゴールド(カレンデュラ)、セージ、ラベンダー、ローレル、ローズペダル、ローズヒップなどなど・・その時々で収穫したものを効能を考えながら用いたいと思います。

・ローズマリー・・・「若返りのハーブ」と云われ、肌を引き締め、髪を健やかに保つ働きがあると云われています。

・ポットマリーゴールド・・・肌の炎症を抑える働きがあると云われています。

・セージ・・・「セージを庭に育てている家には病人が居ない」と云われるほど様々な効能があると云われ、黒髪をつややかにし、フケ防止効果もあると云われています。脂性肌の洗浄効果も云われています。

・ラベンダー・・・にきび肌、荒れ肌、フケ予防など様々な効果があると云われています。

・ローズペタル・・・肌の洗浄とリラックス効果、肌をさっぱりさせる効果もあると云われています。

・ローズヒップ・・・ビタミンC&ビタミンP(ルチン)効果で、肌のキメを整えたり美白効果もあるとも云われています。

・カモミール・・・肌を滑らかにしたり、髪の色を明るくしたりする作用があると云われています。

*他にもいろいろなハーブを入れ込めますが、どのハーブも、それぞれに特徴があり、組み合わせもいろいろですが、ハーブの作用を石鹸に入れ込む場合もやはり、個々の体質や体調に合わせて変わってきます。妊婦さんが使用禁止になっているハーブもあったりしますので、まずは使用するハーブの特徴と、使用してはいけない場合の項目などをハーブの本で確認されてから使用したほうが良いと思います。 



●香り●
香りは大好きです。庭の植物の側を通ったり顔を近づけたりすると、とても良い香りを放つものがあり、フレグランス・ガーデンなるものを作りたいと思っているくらいです。石鹸にもこれらの香りを取り入れられたらなぁ・・と思うのですが、石鹸にする場合に鹸化の途中で、かなりの香りが無くなってしまいます。後からEO(エッセンシャルオイル)などを添加することも可能ですが、そこで思うことは、あまりにたくさんのEOを取り入れる場合、EOは直接肌に触れてはいけないものもあると思います。例え短い時間でも石鹸で洗う間の肌あたりを考えると、EOを使う場合でも慎重に選ばなければいけないと思いました。それに貴重なEOですので、大切に大切に使いたいですよね。私はラベンダーEOを特に好みますので、少々取り入れたりしてます。他のEOも香りの大好きなものがあるのですが、石鹸にするとなると肌の影響を考えた量は??とか、嫌光性は?考えていくと配合するのはなかなか難しいです。無香料モノも良いですけれど、でもやはり香りの良いものってよいですよね。そういう時はハーブ本来の香りをそのまま閉じ込めちゃいます。石鹸を型に流し込む時に、乾燥したローズペタルや、ジャスミンの花、ラベンダーの蕾、レモンバーベナなどの砕いたものを混ぜ込んだり・・・。アイデアは、無限に広がります。


●市販の石鹸●
手作りする上で、市販の石鹸もいろいろと試してみました。その中には良い石鹸もたくさんありました。アレッポの石鹸、ダフネ石鹸や、前田京子さんのレシピどおりの石鹸(通販で買えます)などは、肌や髪への使い心地がとてもよく素晴らしいですし、、元(はじめ)ちゃん石鹸は食器を洗う場合、油汚れが綺麗に落ちました。ただ身体を洗う石鹸となると、良いといわれる石鹸は単価が高く(手作りして分かるのですが、熟成に何週間もかかります。特にコールド製法(石鹸作りには、釜で石鹸生地を炊く方法「釜焚き法」とレシピのように釜では炊かずに、じっくりと鹸化させる「コールド製法」があります)となると、企業の手間も相当なもの・・・手間を考えれば、それだけの価値があるのも分かるのですが・・)それならば、コールド製法で手作りしてみよう・・となったのです。 



●リンスについて●
リンスリンス石鹸を試すと同時にリンスも少しいろいろなものを試してみました。
リンスは、石鹸のアルカリを中和させて石鹸カスが髪に残らないように、酸性のものを使います。方法としは、酢、クエン酸、レモン果汁などを洗面器のお湯に、ほんの少し入れて髪をその中でリンスして後はすすぐだけ・・。ところが石鹸よりも、リンスのほうが私には難関でした。と言いますのは、石鹸は数日も経てばきしむこと無く洗えるようになったのですが・・何故か不思議なことに、リンスのほうは、しっとりする日もあれば、逆にきしんでしまう時も・・。濃さを変えてみたり、酢の種類を変えてみたり・・・試しているうちに落ち着いた方法が、リンゴ酢に、乾燥したラベンダ-とローズマリーの枝を漬け込み2週間ほどエキスを酢に浸透させてから、ハーブを漉して取り去った酢液を洗面器7分目ほどのお湯に10ccほどを入れ、それで洗髪後の髪をリンスするというもの・・。毎日の洗髪後の髪の状態を見ながら、濃度を変えてみたりしています。酢は、リンゴ酢、穀物酢、米酢など、なんでも良いようですが、私的なこだわりとしては、使用するお酢は純粋な酢であること・・。アルコールも、酸化防止剤も添加されていない酢でハーブを漬け込む方法にしました。この方法で他のハーブを漬け込んでもいいですよね。髪の色を明るくしたい方は、カモミール、褐色の髪には木苺の葉を漬け込んだりしても!リンゴの香りや、ラズベリーの香りなど、とってもフルーティーな香りがを楽しめそうですし、セージを漬け込めば黒髪がすっきり、フケ予防にも良いと云われています。よりしっとりさせたい場合は、リンスにグリセリンを数滴落としてみたり、タオルドライ後椿油を髪に擦り込んだりもしてみました。(それ以外にも、ガスールという保湿力のある粘土をお湯に溶かした上澄み液をリンスに使うという方法も試してみました。これもかなりしっとりとしてよかったです。) 


●石鹸を作るようになったいきさつ●
30歳の頃。あの頃元気いっぱいだった私が大きな病気になり大ショック!それまで病気のことなど考えたことなどなかった私でしたが、何度かの手術で無事生還。今に至っていますが・・その時以来少しでも、「健康でいられたら。」と、いろいろな健康情報に染まることに・・。そしておきまりの「せっけん読本」や「あぶない洗剤・あぶない化粧品」なども読み、生活スタイルを変えてみようとしてみました。
しかし、あまりにも完璧主義になりすぎて疲れて途中で放棄・・。(・・といっても、自分なりにこだわったものを使っていたのですが・・(-_-;)今思えば、当時は今のように石鹸を手作りするという発想もなく、肌や髪に合わないものを使用していたのかもしれません。)何年もの間、あまり深刻に考えないようにしていたのですけれど・・長年のパーマとヘアカラーのせいと病気の副作用で髪がボロボロに・・・。このままではいけない!この悪循環をなんとか断ち切りたい・・と、一念発起。パーマは辞め、ヘアカラーも天然のものに・・。そして時を同じくして、環境保護を真剣に考えている友人に恐る恐る質問してみたところ、友人はやっぱり石鹸で洗髪していると聞き、途中で投げ出した自分を再度振り返ることに。今度は、自分自身を追い詰めないように。。少しずつでも取り組んでいけたら・・と現在に至っています。使い始めは、髪がきしみ辛かった時もありました。石鹸やリンスをいろいろ変えてみたり、石鹸をなるべく使わない方法・・などというのも試したり、自分に合うものを追い求めてきました。そうこう試しているうちに、3ヶ月ほど経った時、肌質が変わってきました。元々若干脂性肌だった肌はキメが細かくなって、手の甲がツルツルになってきて、続けていて良かった~と思いました。


●環境のこと●
環境のことを考える・・。というと、必ずそれについて様々な意見が飛び交います。賛否両論・・。目を背けず少しでも目を向けてみたい・・。石鹸が全てではありませんし、「石鹸を使わない」という方々もいらっしゃいました。(私も試してみました(^_^;) 石鹸も多量に使わないで、石鹸無しで食器を洗う方法などもアイデアがネット上で飛び交っています。生活しているとどうしても出てくる「ゴミ」「環境汚染」。それらを減らすにはどうすればいいのか・・・その方法は時代時代で変化してくるのかもしれません。少しずつでも未来の環境が美しく、綺麗であって欲しいなぁ・・と願います。






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